GP Letter

2009.11.03

ABU DHABI 後記


昨日で終わったばかりのF1GPだが、
一夜明けて、早速新しいニュースが次々飛び込んできた。
しかしどれも喜べる話でないところが悲しいのだが...


ブリヂストンは2010年契約満了を機に、F1GPにタイヤ供給を止め契約も更新しない。
日本のタイヤメーカーとして1997年より参戦、ミシュランとライバル関係を構築し、
ミシュラン撤退後の2008年よりオフィシャル・タイヤサプライヤーとしてやってきた。
事実上の撤退であるが、さてこんな状況下で2011年以降手を挙げるタイヤメーカーが
果たしているのだろうか?


ウイリアムズが来期のドライバーとして、
R・バリチェロとN・ヒュルケンベルグの起用を発表。
これでロズベルグはこれでBRAWN GP加入の可能性が高まったが、
中嶋一貴は完全にシートを失った...
今季の成績では新規参戦チームからのエントリーに期待をかけるしかない。


そして2週間後にTOYOTAが決断を迫られる...
継続か撤退か?そして小林可夢偉の行方は?
何としても最悪のシチュエーションは避けたい、
さもないと日本のF1は本当に氷河期に入ってしまう...
そして日本でF1GPが見られない日が来るだろう。


今の僕に何ができるか?
ブログや写真を通じてF1GPの魅力を精一杯伝えていくこと...
それが最大の道具でもあり、また武器にもなり得るだろうか?
何とかして日本の元気を取り戻さねば...


2009年11月3日 アブダビにて

2009.11.02

ABU DHABI (SUNDAY) After the Race


3月に開幕したF1グランプリも、8ヶ月間、16カ国に渡り17戦を繰り広げ、
今日のアブダビGPで波乱だらけの2009年シーズンの幕を閉じた。


開幕戦のオーストラリアGPでの衝撃的なBRAWN GPの1、2フィニッシュで始まり、
バトンの独走で展開した序盤戦。
最終的に5勝を挙げ、その前半のアドバンテージを生かし逃げ切りチャンピオンを獲得、
同時にチームもコンストラクターズ・タイトルを得た。


最大のライバルは若く勢いのあるレッドブルのベッテルだった、
ポイントではバトンには届かなかったが、間違いなく現在最速のスピードキングと言える。
未来のチャンピオン候補の来期は明るい。


そして予想外の昨年のチャンピオン・チーム、マクラーレンの不振。
KERSを搭載した1チームとして2勝を挙げるも、
結果的には物足りないシーズンとなった。


また同様にKERSを搭載したフェラーリも最後まで不振に喘いだ。
ライコネンが何とか1勝を挙げるも、
勝利はそれだけとこちらも寂しいシーズンだった。


今年こそと期待されたTOYOTAも表彰台の頂点には結局届かなかった...
しかしブラジル、そしてアブダビとグロックに代わりステアリングを握った小林可夢偉、
最終戦で見事6位に入賞、少ないチャンスを見事にモノにしたといえるかもしれない。


今日のレースでF1を去るBMW、昨年の勢いはどこへやら...
速さには定評あるクビサをもってしてもコンストラクター6位が精一杯だった。


2度のタイトル・ホルダーのアロンソをもってしても、
シンガポールGPの3位表彰台が精一杯。クラッシュゲート事件など
チーム内のゴタゴタもあり、チームとして存続の危機に直面している。


若いコンビのウイリアムズもニコの活躍ばかりが目立ち、
日本期待の中嶋一貴はシリーズを通してノーポイントで終わった。
来期のシートを模索する一貴と対照的にニコはエリートチームへ移籍する。


終盤大躍進のフォースインディアは良いシーズンだったのではないだろうか?
スーティルの速さは定評あるが、あとはグッドラックを掴むことだろう。
モンツァで久しぶりに乗ったリウィツィも来期が楽しみなドライバーの一人だだろう。


レッドブルのセカンドチームとして位置づけられるトロロッソ、
二人の若手は来期もチャンスを与えられそうだが、
特にブエミは期待できる存在になるかもしれない。


最終戦は終わりの時であり、また同時に始まりの時でもある。
去る者、去るチーム。そして新たに参戦するチーム、ドライバー達。
2010年の開幕戦バーレーンGPのグリッドを目指し、
しばしの休暇を挟み、F1GPは再始動する。


Party is over そしてまた始まる...


P.S
2009年シーズンもこのブログにお付き合い頂きありがとうございました。
足掛け4年、(asahi.comへの掲載は2年)写真が本業故に拙い文章で、
多分に個人的な思いで勝手なことを書き綴っているので、
時として不快な思いをされた事もあるかと思います。
それでも皆様の温かい応援もあり、何とか今年も完走することができました。


来シーズンのことはまだ未定です。
というよりも、まだ今は何も考えたくありません!
でもきっと開幕戦の地にはいるはずです...(笑)
またここでお目にかかる日が来ることを楽しみに、
今はしばしの休養を取りたいと思います。
それでは See you soon!

2009.11.01

ABU DHABI (SUNDAY) Before the Race



それにしても今回のアブダビGP、工事など諸々は遅れがちだったが、
国を挙げて応援しているのが良く判る。
メディア対応でもちょっとしたクレームは日々改善される。


そして今朝、テレビのスイッチを入れたところ、
地元のチャンネルのアブダビ・スポーツ2とエミレーツ・チャンネルの二つで、
画面の左上にヘルメットとチェッカーフラッグのアイコン、
8:07:02という時計表示がカウントダウンしているではないか...


一瞬悩んだが、なるほど!と納得した。
そう、今日の決勝レースまでの残り時間がカウントダウンされていたのだった。
起きたのが9時少し前だったので、
今日の決勝のスタート時刻の午後5時までの残り時間という訳だ。


そして番組の内容もまさにレジェンド・オブF1とも言える内容の特集。
懐かしいセナ&プロストをはじめ、マンセル、ベルガー、マクラーレン・ホンダなど、
黄金期のF1を振返る内容は懐かしく思わず見入ってしまった。


ウイリアムズでのセナとヒルの映像や、黄色いベネトンのシューマッハ、
新しめなところ(?)ではウイリアムズのバトンやザウバーのライコネン(笑)
往年のドライバー達の若かりし頃の映像を見ると、
自分がどれだけ長くこの世界にいたのかを改めて思い知ることにもなるのだが...(笑)


しかしHONDAがフェラーリと対等に扱われる番組を見ていると、
HONDAがいかにF1の中心にいたのか?その大きさを思い知らされる。
フェラーリ vs ホンダ、この構図は僕にとっても誇りであった、
モンツァでは日本人というだけでブーイングが飛んできたほどだったが、
それも今となっては懐かしい思い出だ。


やはり自国のチーム、自国のドライバーがいないF1グランプリは力が入らない...
このレースが終わるとストーブリーグは本格的に動き出す。
結果として日本チーム、日本人ドライバーがF1で走り続けることを願い、
今から7:14:03秒後にスタートを切る今日のレースに挑みたいと思う (笑)

ABU DHABI (SATURDAY)



さあ最終戦だ、
次のレースのことを考えて作戦を立てる必要は全く無い。
つまり速い者が速い!
シンプルに速さを競っているような今回のグランプリは、
観ている側も楽しませてくれる。


シーズン中にストレスを溜め込んだドライバー達も今回は弾けている!
そして誰もが同じように速さの証明をして見せようとしている。
何もチャンピオンが一番速いわけではない、
シーズンを通してアベレージとして速かったという結果だ。
「本当に速いのは俺だ!」
そんな叫びが聞こえてきそうでワクワクするのだが...


しかし初日にコースを一周歩いて回った時の景色と、
昨日から実際にマシンが走り出し、風景と一体となり見える景色が、
こんなにも異なるとは思わなかった。


また夕方という時間帯も撮影する側には面白いのかもしれない。
予選は強烈な斜光線で始まるのだが、
すぐに陽は沈み、マシンのカウルがカクテルライトに浮かび上がる。
遠景にはホテルのドーム状の屋根がライトアップされ、
ますます未来の景色を思わせる。


サーキットの施設に関してはバーレーンやトルコと同様に、
中東を強く意識したものになっているが、
サーキット内にある近未来的なデザインのホテルやハーバーのおかげで、
今までのサーキットとは全く異なる写真が撮れる可能性を感じた。


そして今日の予選だが、歴史に残る初ポールはマクラーレンのハミルトン。
2、3番手はベッテル、ウェバーのレッドブルの包囲網、
その後ろにはチャンピオン・チームとして最終戦に挑む、
BRAWNの2台が続き、
トヨタのトゥルーリも6番手と最後の頑張りを見せる。


小林可夢偉は2戦続けてQ2進出を果たすが12番手でQ3進出ならず。
ウイリアムズでの最終戦となりそうな中嶋一貴は14番手で終了。
勢いに乗る可夢偉は明日のレースも楽しんで走ってくれそうだが、
一貴はどうだろうか?
自らが来期ウイリアムズで走らないことを認めた今、
だからこそ思いっきりやって欲しい!


マシンがどうのこうのとか、タイヤチョイスがどうとか言い訳はもう要らない。
結果を見せつけることだけ、それだけを期待する。
最終戦、どうか来期へ繋がるレースをそれぞれが見せて欲しいと思う。

2009.10.31

ABU DHABI (FRIDAY)



最終戦の地、アブダビに入る。
事前にパリで来期向けのミーティングがあったので、今回はパリ経由。
パリからドバイまでフライトで、そこからタクシーで日本円にして6千円程度、
時間にして1時間ほどでヤス・マリーナへ到着。
砂漠の中を走るかも?何て覚悟をしてたが、
最後まで高速道路であっけなく到着。


途中ドバイの7つ星のホテルを遠景に眺め、
人気の無い工事中のビル群の脇を通り、
工事中のまま手が付かない状態のビルも多く、
豊かなのか、あるいは貧しいのか?良く判らない印象。


肝心のサーキット周辺はこれまた鋭意開発中という感じで、
本当にホテル以外は何も無い!というのが現状。
なので必然的に食事もホテルで、というのがこの週末のパターンになりそうだ。


そのホテルだが、チェックイン時に禁煙の部屋を!と頼んだのだが、
「喫煙の部屋ですが大丈夫です!」えっ、どうして?
「お客様が最初のゲストですから!」なるほど...
最初なら確かに問題無いけど、ところでこのホテルいつオープンしたの?
「はい、5日前にオープンしました!」なんと開業したばかり...


無理矢理間に合わせたという感じはホテルのロビーや部屋にしても、
仕上げがまだかな?そんな様子だ。
一見豪華に見えるホテルの外観やサーキットの設備だが、
たとえ施設が古くても、やはり歴史のあるサーキットの方が、
味があり僕は好きだ。


特にティルケの設計によるサーキットはどこも同じに見えて面白くない!
なぜティルケなのか?その必然性も感じない...
仮に、仮にだが裏の取引があったとしても今のF1なら何の不思議さも感じないが...


タイトルが全て決まったプレッシャーの無いレース、悪い表現をすれば消化レースなのだが、
逆にドライバーは楽しんでいるようにさえ見える。
もちろんチームのコンストラクターの順位がシビアなチームもある、
そしてこのレースでF1から去るチーム、チームを去るドライバーもいる。
それぞれが様々な思いで挑む最終戦、
中東の地でどんなドラマが展開されるのだろうか?


結局変則的な準ナイトレースのようで、
時差と時間差で何が何だか訳が判らない状態だが、
最終戦として悔いの残らぬように僕も挑みたいと思っている。