GP Letter

2008.05.03

朗報!戦いは続く!


さて、既にご存知の方も多いと思うのだが、
どうやらSAF1に新スポンサーが付きそうだ。


Weigl Group、ドイツの企業であり、
F1マシンのギアボックスの製造などを手掛けていた経緯もある。
亜久里本人のコメントも、今回は感触も良く、
HONDAとしても、もうNGは出せない状況も逆に後押ししているようだ。


過程はどうあれ、そして理由もどうあれ、
間違いの無い事実は、
ワイグル社のCEOはスペインGPでの琢磨の走りっぷりを目前で観て、
決意をしたということだ。


これでどうやら戦いの場にはとどまることは可能性が出てきた。
しかし、今年のオフにテストを行えなかったこと、
そしてF1チームとしての新車開発、
本当の意味での戦いは始まったばかりだ。


男達の戦いはこれからだ...

2008.04.28

SPAIN GP (Sunday)



終わってみればフェラーリの圧勝、完勝。
これで2戦連続の1、2フィニッシュ、
強すぎるフェラーリ、追うべきマクラーレンが失速気味なこともあり、
淡々としたレース展開が続いた。
途中アクシデントもあったが、フェラーリの2台は我関せずとばかりに、
快走を続ける。


ハミルトンが粘りに粘ってようやく表彰台に登るも、
今のフェラーリを追い落とす勢いは感じられない。
BMWも確かに昨年と比べれば確実に速くなっている、
しかしこれもまたフェラーリを追いこすまでには至ってない。
ヨーロッパに帰ってきて、フェラーリの強さが秀でてしまったようだ。


それにしてもリタイアの多いレースだった。
完走13台、5位のウェバー、6位のバトン、
そして7位の中嶋一貴、この辺りのセカンドグループは大健闘だろう。


そして今日の佐藤琢磨だが、最後の1ラップまで強靭な精神力を持ち続け、
最後まで諦めない走りには本当に心を打たれるものがあった。
終盤のクルサードとのクリーンなファイトは見ていて(写真を撮れって?)
気がつくとカメラを持つ手に力がこもり、いつしか汗ばんでいた…
こうなったら何としても残りのレースも全て走らせなくてはいけない!
本当に強くそう思う。


依然としてSAF1の明日はまだハッキリとは見えてこない…
しかし、今日の琢磨の走りを観て、応援したいと思うのは僕だけではあるまい。
きっと道は開けるに違いないと心から信じている。

2008.04.27

SPAIN GP (Saturday)



今日のF1の予選はある意味で楽しみでもあった。
ヨーロッパに帰ってきたF1グランプリだが、
開幕3戦のフライアウェイとは異なり、
速やかにマシンのアップデートもできるし、
パーツの補填も問題ない。
だがそれゆえチーム力の差があからさまになってくる。
本当に速いチーム、速いマシンはどれか?
今年の前半戦を占う予選となるはずだからだ。


予選結果だけみればルノーのアロンソがフロントローを獲得し、
チャンピオンの意地を見せたかのように見えるが、
実際には少ない燃料搭載での結果のようだ。
ということは、やはりフェラーリの2台が有利であることは間違いなく、
BMW、そしてマクラーレンという勢力図は変わらないだろう。


トヨタのトゥルーリ、ホンダのバリチェロとベテラン組も健闘、
特にホンダは新しいフロントウィングを投入し、
空力のアップデートを計って、ここから巻き返しを計りたいところだろう。


幸か不幸か天気予報は一転して、どうやら明日も晴れのようだ。
ということは雨によるアクシデントや思いもよらぬハプニングは起きにくく、
抜きどころの少ないこのサーキットでは、
ピットインのタイミングが勝敗を分けることになりそうだ。


本日のSAF1だが、予選グリッドは最後尾に沈んでしまったが、
開き直って、落ちついたレース展開を続け、
何とか意地でトップテン・フィニッシュを目指して欲しいものだ。


残念ながら、未だに次戦以降のハッキリとした方向性は見えていない、
そして気になったのは、今日のチームプリンシパルのミーティングだ。
「運動エネルギー回収システム」つまり環境に優しいF1をと、
FIA会長のモズレーが掲げる方向性を論ずる会議なのだが、
全チームの代表者が集まっていたこのミーティングに何故かSAF1は参加していない、
その場にSAF1の代表がいない...
このことはいったい何を意味するのだろうか?

2008.04.26

SPAIN GP (Friday)



今日は朝から日射しもあり気分よくサーキットに入る。
スペインGPはヨーロッパの開幕戦という位置付けもあり、
そのためフォーミュラーBMW、GP2、ポルシェスーパーカップと
サポートレースも満載だ。


スペインでは昔からオートバイのレースが盛んで、
数多くのヒーローも輩出している。
以前はその影響もあり、また例年オートバイのモトGPのレース直後という
開催時期、そしてチケットの値段の高さなども影響して、
観客は決して多くはなかった。


しかし、F・アロンソの登場でF1人気は急上昇、
チケットは完売、ダフ屋まで現れる始末となった。
やはりナショナル・ヒーローの登場は、
そのイベントの人気を盛り上げるためには欠かせない条件のようだ。


しかし例外的な話もある。
1990年代、セナが日本でもっとも人気があったころの話だ。
当時、日本人ドライバーは中嶋悟、鈴木亜久里の二人が
レギュラードライバーとして参戦していたにも関わらず、
満員の鈴鹿サーキットの観客席はあらかたブラジル国旗で埋め尽くされ、
鈴鹿がどこの国か判らないほどであった。


もちろんセナの人気は世界的ではあったが、
一般的にはどこの国に行っても、
その国のドライバーに対しての応援が圧倒的で、
その次がセナの応援だった記憶がある。
だが日本だけは全く異なる状況であった訳だ。


残念だがそこに日本のF1人気のある意味での浅さがあったように思える。
セナが悲しむべき事故で去った後、
日本のF1ファンにとって本当の意味でのヒーローが誕生するまでには
更に数年間という時間を要した。
そう、鈴鹿でセナを見てF1ドライバーになりたいと思った少年、
佐藤琢磨がF1ドライバーとしてレギュラーシートを獲得するまで。


今、その佐藤琢磨がそして鈴木亜久里がピンチである。
政治的な取引や莫大な金額の応酬は僕には判らない、
だが、F1がとてつもなく巨大な利益を生む機構であることは判る。
それゆえに様々な権利関係のビジネスも成り立ち、
アンダーグラウンドでの交渉も必要となるわけだ。


もちろんベストな結果としてはビッグスポンサーが付いてくれることだ。
しかし、現状では難しいのも現実だ。
ならば日本のレースファンとして何かできないだろうか?
仮に鈴鹿に集まる15万人が1万円づつ出し合えば15億円になる。
日本中のファンが集まれば2、30億円の資金は生み出せるだろう、
ファンが株主になってチームを応援してもいい、
そんな新しいチームがあっても良いのではないか?


こんなことを言うとF1は貴族の遊びでヨーロッパのものだから…
なんてしたり顔で文句をつけるジャーナリストもいると思う。
でも、方法は何であれSAF1が、佐藤琢磨が走り続けてくれれば、
それでいいではないか?
日本人の夢を叶えてくれた彼らが、
F1で走り続けてくれればそれで十分ではないか?
今はほかに望むことなど何も無い…

2008.04.25

SPAIN GP (Thursday)



さて、ヨーロッパラウンドに戻ってきたF1グランプリ。
チームは休む間もなくテストを行い、
新しいパーツのアップデートに多くの時間を費やす。
気候温暖ではあるバルセロナだが、
今週末は雨の天気予報もあり、
今シーズン初の雨のグランプリになる可能性もでてきた。


トラクションコントロールの無い08仕様でのウエットレース、
ドライバビリティーの良いマシン、
そして本当の意味でのドライバーの「腕」が問われるレースとなるはず。
見る側に立てば興味津々、だがレースを戦うドライバーはどうだろう?


相対的に見て、非力なマシンをドライビングしているドライバーは、
総じて雨は大歓迎、それは雨ならマシンの差が縮まるからと答える。
もちろんこの答えにはドライバーとしての見栄や意地もあるだろう、
だがその気持ち無くしてはF1の世界を生き抜くことはできない。


ことの真偽はともかくとして、己の才能を信じ、
誰にも負けないという気持ちを持ち続けることもこれもまた才能。
そんな才能の持ち主が22人集まっているのがF1ドライバー、
F1グランプリは至って特異な世界なのである。


さて、問題のSAF1。
鈴木亜久里代表の記者会見も行われたが、
チームとしてはいつも通りに走れる準備をしているし、
走れるはずだと信じていると語る。
つまり、やることは全てやった、
後は待つだけ、というのが今の状況のようだ。


ここまでの彼の苦労を知っている僕だけに、
今日の会見の彼の明るさが、却って辛く感じたし、
心労も並大抵ではないと察する。


しかし何事も先駆者の進む道は険しく厳しいもの。
だが誰かが道を開かなくては物事も始まらないのも真実、
その彼の生き様をここまでファインダー越しに追い続けてきた僕だから、
これからも彼を追い続けていきたいと今日改めて強く心に誓った。