EUROPE GP / VALENCIA (Sunday)
朝から碧空が広がり今日は決勝に相応しい天気となった...
暑くなりそうな予感は当たり、30℃を超す気温の中でのレース、
もちろんドライバーもだが、撮影する僕らにもかなり厳しい条件だ。
このバレンシア・サーキットは市街地でありながら、
5キロ超える距離があり、モナコのようにアップダウンは無いが、
湾を囲んでのコースなので思うように移動ができない。
特にコースの外側を撮影ポイントに選んだ場合は、
一旦コースに出たら、ほぼ全ての行程を歩いて移動をしなければならず、
その為には移動に費やす時間と撮影の時間、そしてレース全体の流れ、
ラップ数などを把握していなければならない。
52周、およそ1時間30分のレース、
その限られた時間内にどれだけの撮影をこなすことができるか?
当然、金曜日から撮影メニューを考慮して動くのだが、
時としてスペシャルなオーダーが入ったりすると、
思惑通りにいかずに、てんてこ舞いすることになる。
実は今回のレースはブリヂストン・タイヤの200戦目に当たるレースで、
その「200」という数字が表記されている看板を背景に撮影をして欲しい。
とクライアントからの要望があり、金曜日から撮影をしていたのだが、
天候の関係もあり、やはり綺麗な晴天の方がいいということで、
決勝での撮影となった。
しかし、その撮影ポイントは実はピットからは一番遠い場所に位置している。
だがグリッドに付いたマシンやドライバーはやはり撮影したい...
しかしそれを撮影していると、狙っている場所に移動する時間が厳しい...
ジレンマの末、僕の結論はその無理を何とか可能にすることを選択した。
不可能を可能にするといっても、この場合頼りになるのは自分の「足」だけだ。
オリンピック選手でもない普通の僕が、20キロ近い装備を背負い、
10分間で移動できる距離は知れいている...
机上の計算ではギリギリで到達可能なはず。
後は自分を信じてひたすら歩くのみだ!
予定通り、グリッドでの撮影を終わらせ、一目散に一番遠いポイントまで歩く!
流れる汗が目に入るが、それでも歩く、ひたすら歩く、
橋を渡り、目的のポイントに辿り着いた時にスタートの爆音が響いてきた。
セーフ!僕の前にマシンが表れるまでに1分以上時間があった。
しかしポールポジションからスタートしたマッサは本当に強い、
終わってみればハミルトンに5秒以上差をつけ、
ハンガリーの借りをキッチリと返したレース振りは見事であった。
これでチャンピオン争いに復帰である。
久しぶりのクビサの表彰台、そしてトルゥーリ、グロックのトヨタ勢も
揃ってポイントを獲得し、期待のベッテルも6位入賞と好調を維持している。
後半戦の出足でつまずいたライコネン、手堅いマクラーレン、
さて次のベルギー、イタリアの連戦でどんな構図となり、
グランプリは最終章に向かうのだろうか?