ITALY GP (Sunday)
今日のレースを見ていてM・シューマッハのF1デビュー戦、
雨のスパ・フランコルシャンのレースを思い出したのは僕だけではないだろう。
あの時と同じ鮮烈な印象が昨日の予選で蘇った...
朝からシトシトと降り続く雨はレース中も止むことはなく、
ペースカー先導によるスタートでイタリアGPの決勝レースは開始された。
GP2とは違って、世界最高峰のドライバーが揃っているはずのF1だからこそ、
できれば見たくないスタート・シーンだった...
それにしてもスタートから終始安定した走りで、
ほとんど全ての最年少記録を塗り替え初優勝を果たした、
トロ・ロッソのS・ベッテルは素晴らしかった。
難しいコンディションながらも危なげなく走る様子はむしろ落ち着いていて、
まるで幾度も優勝を重ねているベテランのようにさえ見えた。
今日ばかりはマクラーレンもフェラーリも関係なく、
イタリアGPの全てがベッテルの引き立て役に過ぎなかったようだ。
しかし雨という要素がこんなにもレースに影響を与えるとは思いもしなかった。
速いドライバーはどんな状況でも速い、これがレース界の定説であり、
過去のレースを見てきてその思いは強く僕の記憶に残っている。
もちろんマシンのバランスやチームの戦略も勝利の為には欠かせない要素だ、
だが、コンディションが悪ければ悪いほどドライバーにかかる負担が増える。
すなわちドライバーの「腕」の差が現れることになる。
もちろん現在チャンピオンシップを争っているハミルトンやマッサ、ライコネンらが、
素晴らしいドライバーであることは間違いない。
しかし彼らには、F1界屈指のトップチームのマシンが与えられているのも事実だ。
その点ベッテルの駆るトロロッソのマシンは、
レッドブルのセカンド・チームという位置付けにあり、
そしてフェラーリのカスタマー・エンジンを使用しているのだ。
そのマシンでのポールポジション、そして優勝、
この結果に何の文句があろう?
21才の天才が成し遂げた偉業、僕は手放しで褒め讃えたいと思う。
しかし表彰台に上がり無邪気に喜ぶベッテルの姿は素顔の21才。
おそらくこれから幾度となく表彰台に上がることになるのだろうが、
今日のレースだけは格別な思いとして記憶に残り続けることだろう。
A・セナ、M・シューマッハ、そしてF・アロンソを超える可能性を秘めた逸材、
そんな彼が僕の目の前の表彰台で喜びを全身で表現している!
F1を撮リ続けてきて良かった!
久しぶりにそう思うことのできた至福の瞬間でもあった。