TURKEY GP Sunday
実はイスタンブールは初めてのサーキットであった。
20年間F1を追っていて久しぶりの初めてのサーキットと国、
トルコという国、イスタンブールという街も人も、
鷹揚さと厳しさを兼ね備えていて、
またアジアの極東にある日本と中東のトルコの意外な共通点もあり、
地図上の距離よりも遥かに身近な隣国と感じ得た。
おそらくF1がなければ来ることはなかった、
そう思うと、やはり縁とは不思議なものだと思う。
さて、ここでの結果がどれだけチャンピオン・シップに影響を与えるか?
周知の事実ではあるが、10ポイント差という点差を考えると、
残りレース数と1ポイントがシビアになってくる。
ドライバーズ・ポイントやコンスタラクターズ・ポイント、
様々な思惑が絡み、一筋縄ではいかない残り5戦である。
高原にあるとはいえ、気温35℃を超えたイスタンブール・パーク、
プライドとタイトルを賭けた男達の戦いは始まった。
そして、やはり勝負事に「運」は必要だと、
改めて思い知らされたレースでもあった。
事実上の直接対決ともいえるこのレース、
注目のスタート、左に曲がり、落差のあるこの1コーナーは、
ある意味では難所である。
良いスタートをきったフェラーリの2台、
ルノーのアロンソは事なきを得たが、
中盤以降は多重クラッシュになった。
レースはマッサがリードする形で展開する。
しかし、この後13周目にペースカーが入り、
ここで「運」の善し悪しが現れた。
その瞬間、何と2台が同時にピットに入ったフェラーリ!
その間隙をぬってアロンソは機敏なピットクルーにも助けられ、
マイケルの前でピットロードを出た...
これが今日の全てであった。
最後にマイケルはアロンソを追いつめるが、
これはどう見ても抜くことのできるほどスピードに差がある訳ではなく、
またアロンソがマイケルのプレッシャーに屈するとは思えず、
僕にはマイケルの最後のあがきという風に見えた。
残りレースを考えると、結果的にここの2ポイント差が加算され、
合計では12ポイント差となり、
アロンソはチャンピオンシップをほぼ手中に収めつつある状態だ。
それにしてもアロンソは何とクリーンなレースをする好漢だろうか?
これまでも彼のレースぶりは常々フェアだと思っていたが、
今日のこのレースを見て尚更そう思った。
F1には過去にはセナvsプロストを始めとする多くの因縁の対決があった。
しかし、今のアロンソvsマイケル(敢えてアロンソから書く)のバトルは、
見応えもあり、誰もが納得するレースを繰り広げてくれる。
タイトル争いをここまでクリーンに、且つスリリングに、
見せてくれたドライバーはいなかった。
しかしまた、F1はチームの戦いでもある。
2台揃って表彰台に上ったフェラーリはコンストラクターズ・ポイントで、
ルノーに肉薄してきた。
そして次戦はフェラーリの地元とも言えるイタリア、モンツァ。
熱くならずにはいられないはず、
どんなレースが展開されるか?今から楽しみである。