GP Letter

2007.07.23

EUROPE GP (Sunday)



今日の主役は間違いなく「天気」だと、現場にいた人間は誰もが言うだろう。
確かにこれほど天気に翻弄されたグランプリは過去にもそう多くはないと思う。
スタート前は抜けるような碧空、そしてスタートに合わせるかのように降り出す雨、
まるでレースを面白くする為の演出効果のようでさえある。


1コーナのストレート・エンドのグラベルに向かい、
氷上を滑空しているかのように滑るマシン、
それも突然降り出した大粒の雨の勢いに合わせ、次から次へと滑っていく...
シリアスなアクシデントが無かったからこそ言えるのだが、
こんなシーンはそう観られるものじゃない!
果たして観客の目にはどう映ったのだろうか?


荒れた展開の序盤戦は弱小チームにもチャンスが巡ってきたか?
そう思えたのだが、
最終的にはチームとしての総合力がモノを言うことになる。
赤旗中断後は冷静沈着な上位チームの的確な判断により、
ある意味ではいつもと同じようなレース展開になった。


しかし、大きく違ったのはスーパー・ルーキーのハミルトンが初めて表彰台を逃し、
ポイントも獲れないでレースを終えたこと。
そしてアロンソの復活勝利!この二つのトピックが、
今後のチャンピオンシップ争いを面白くしてくれた。


昨日のハミルトンのクラッシュといい、今日の天気もそうだが、
07年のシーズンを混沌とさせる要因が重なっている。
これで結果的にはチャンピオン争いは振り出しへ戻ったと言っても良いだろう。


久しぶりに楽しい(?)レースを見せてもらった気分だったが、
その代償は案外と高くつくかもしれない...
というのは実は朝の晴天から判断して、僕はカッパを用意しなかったのだが、
突然の冷たい雨に打たれ、そして雨上がりの冷たい風に吹かれ震えていた。
やっと治ったと思った北米土産の風邪がぶり返さないことを願うばかりだ...

2007.07.22

EUROPE GP (Saturday)



昨日の荒れた天候はどこへやら...
今日は朝から快晴、雲の姿が見えない。
外気温は11℃と涼しいを若干通り越し、
肌寒く感じるほどの気温だ。


ホテルを出ると辺りは霧に包まれ、
その霧のベールに陽射しは優しく遮られている。
道を進むにつれ、霧の切れ目から碧空と陽射しが臨む。


レースを観るならこんな日、まさに最高のレース日和。
朝のプテクティスは最高の環境での撮影となった。


しかし、ニュルブルックリンクの天候は変わりやすく、
午後のセッションが始まる前には空の大半は雲に覆われ、
僕が一番苦手な曇り空での予選開始となった。


いつもなら真っ先に飛び出すSAF1だが、
今日はタイミングを計ってのアタック開始だ。
2台揃って1stクオリファイを通過!
最終的には2ndクオリファイには進めなかったが、
15位デビッドソン、16位佐藤琢磨とそこそこのポジションを獲得。


しかし終盤、場内が騒然とした...
場内のオーロラビジョンに映し出された光景にはさすがに息を飲んだ。
マクラーレンのハミルトンがホイル周りのトラブルにより加速したままの状態で、
グラベルに飛び込み、タイヤ・バリアに激しくクラッシュをしたのだ。


幸い本人には怪我は無いようだが、
精密検査のため病院に運ばれていった。
この後、ドクターの診断次第で明日のレースへ参加が決まる。
ここまで好調を維持していただけに、まさに「好事魔多し」といったところか?


それにしてもやはりレースは危険が伴う、
もちろんそれを承知でイベントの参加しているのであるから、
僕らもそれなりの覚悟はできている。
しかし、目の前でこんな光景を見せられると改めて思うものだ。


そういえば、我々のF1のパスの裏にはこんな一文が...
「MOTORSPORTS IS DANGEROUS」
もちろんレースに危険はつきものだが、できれば何事も無く、
かつエキサイティングなレースをという対極の願いを込めて、
明日のレースに期待したい。

2007.07.21

EUROPE GP (Friday)



久しぶりだった...ニワトリの鳴き声で目覚める朝なんて一体いつ以来だろうか?(笑)
ともかく限りなくのどかな環境に取り囲まれていることは間違いない。


ヨーロッパGPという名称だが実際はドイツGP、
ニュルブルックリンクとホッケンハイムとで隔年に開催されるグランプリだ。
今年はそのニュルブルックリンクでの開催となる。
おそらくグランプリが開催される環境の中で、
ここほどのどかで、穏やかな場所は無いだろう。


宿泊するホテルも限られていて、
キャンプをする観客が大半を占めているのも特徴的なサーキットでもある。
もちろん隣接する1周24キロに及ぶ旧コースは、
今でも市販車の開発の最終段階でのテスト走行に利用されているし、
15ユーロを支払えば誰でも自分の車で走ることができる。


牧歌的な環境に囲まれたサーキットだが、アップダウンも激しく、
マシンにもタイヤにも決して生易しいサーキットではないこともまた事実。
調子をあげているフェラーリにとっては何が何でも勝っておきたいレース。
優位を保ちたいマクラーレンとのフロント・ロー争い、
今日はライコネンをトップにハミルトン、マッサ、アロンソと、
交互に仲良くトップ4を分け合った。


前回は2台ともリタイアに終ったトヨタだが、今日は5位、6位と健闘。
また昨日、二人のドライバーの残留を決めたホンダも、
このままで終るわけにはいかない!明日の巻き返しが観たいものだ。


不安定な天気もあり、波乱の展開が予想される明日の予選、
チームとしての総合力が問われる戦いになるだろう。